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売却物件と新規購入物件を共同担保ローン
2018/12/15 現在所有している不動産を売却して新規物件を購入する二次取得を検討される方がいらっしゃいますが、新規購入物件の残金決済までに所有物件の不動産売却が間に合わない場合は、売却予定物件と新規購入物件の両方を不動産担保にして新規購入物件の残金決済に充てるという担保融資利用方法もあります。居住用不動産を売却して新居購入を検討される方は、結婚や出産等で家族が増えて家が手狭になった、子供が独立して家が広くなってしまった、高齢の一人暮らしでセキュリティ性の高いマンションへの住み替え、転勤や田舎暮らし等、住み替えの理由は様々ですが、ほとんどの方が現在居住中の不動産を売却して、その不動産売却益を利用して新規購入物件の頭金や物件購入代金に充当します。
所有不動産が売却出来ないと新規物件の購入代金が捻出出来ないため、不動産業者側は新規購入物件の残金決済日までに間違いなく不動産売却可能な金額設定をアドバイスしますが、不動産所有者は少しでも高値での不動産売却を希望しますので早期売却が出来ない可能性も出てきます。
不動産売却に関して、まずは不動産所有者の希望通りに高値での不動産売却活動を行いますが、新規購入物件の残金決済日が迫ってくると不動産業者は売却価格の引き下げ、見直しを提案してきて、不動産所有者側も残金決済日が間近に迫っているプレッシャーから売却価格の引き下げを不本意ながら了承してしまうケースもあるようです。
新規物件の購入を急ぐあまり、納得のいかない不動産売却活動を余儀無くされている方には売却予定物件と新規購入物件の両方を共同担保にした不動産担保ローンがお勧めです。
不動産売却に関してローン会社の担保権が設定されていると自由に売却活動出来ないと勘違いされている方もいらっしゃいますが、担保権が設定されていても不動産売却益で融資金が一括返済できれば問題ありません。
所有不動産にローン会社の担保権は設定されますが、新規購入物件との共同担保にすれば残金決済を気にすることなく新規物件が購入でき、不動産売却に関しても時間的な余裕が生まれるため金銭的に納得のいく不動産売却活動が可能となります。
所有不動産が早期に売却出来ると楽観視して新規物件購入の契約を済ませてしまうと、残金決済日という具体的な金銭支払いのゴールが設定されて、残金決済日を超えてしまうと不動産売買契約の内容にもよりますが違約金が発生することもあります。
契約内容に縛られてご自身が望まない不本意な不動産売却を迫られるくらいなら、ローン会社が取り扱う共同担保での不動産担保ローンを利用して納得のいく形での不動産売却と新規物件購入をお勧めします。
気になる事例VOL・275 は千葉県松戸市在住の北野様。49歳の男性で、東京都内の大手食品会社に勤める会社員の方です。
不動産売却活動中の自宅と二次取得で購入予定の新規物件の共同担保で1年短期契約、不動産売却返済ローンで2000万円の不動産担保融資希望です。
不動産担保ローン審査対象物件は2物件あり、物件1は土地80坪、建物木造平屋建てで昭和45年新築、物件2は土地30坪、建物木造3階建てで平成25年新築です。
物件1は北野様ご家族が居住用不動産として現在利用中、物件2は二次取得で購入予定の新居です。
銀行やローン会社の担保権設定はありません。
不動産担保ローン審査対象物件は千葉県松戸市松飛台、JR武蔵野線東松戸駅より徒歩で約15分の第1種中高層住居専用地域に位置し、近隣の不動産売買取引相場は平均して坪30~40万円前後です。
東松戸駅近辺は中堅スーパーや個人商店が軒を連ねる買い物等に不便の無い住宅地です。
交通アクセスも武蔵野線、北総線、新京成線と複数路線が利用可能で利便性は高いです。
担保査定としては普通の住宅地です。
よって土地坪数80坪、土地坪単価30万円、総額2400万円と不動産担保査定評価しました。
もう一つの担保物件はJR松戸駅近辺の中古戸建で不動産売買価格2000万円です。
土地坪数30坪、土地坪単価60万円、総額1800万円と不動産担保査定評価しました。
東松戸の物件で担保融資枠1700万円、松戸の物件で不足分の300万円を担保融資、東松戸の物件が売却出来た時に融資金を一括返済という内容の不動産担保ローンで問題ありません。
東京都内の大手食品会社に勤める北野様は通勤アクセスの利便性や子供の学校区の問題から不動産の住み替えを検討し、現在居住中の自宅を不動産売却して松戸の駅近な新居を購入しました。新居の残金決済日を1か月後としましたが、決済日までの日数が2週間を切っても所有不動産が売却されないため、ローン会社から不動産担保ローンで借り入れて新居の残金を支払うこととしました。ローン会社A社へ現在売却活動中の所有不動産のみで2000万円の融資は可能か打診しましたが、融資上限金額が1700万円と告げられ困ってしまいます。融資担当者から新規購入予定の物件も共同担保に入れれば2000万円の不動産担保融資は可能とアドバイスされます。売却不動産と新規購入不動産の共同担保に納得した北野様は正式に不動産担保ローン申し込みします。不動産現地調査、必要書類の提出、社内融資稟議可決、金銭消費貸借契約を経て後日、融資金額2000万円、貸出金利6%、返済年数1年、毎月々10万円の利払いのみ、不動産売却時に一括返済という内容の不動産担保ローンが融資実行となりました。
・所有不動産を売却して新規物件を購入する二次取得を検討される方がいるが、新規購入物件の残金決済までに所有物件の不動産売却が間に合わない場合は、売却予定物件と新規購入物件の両方を不動産担保にして新規購入物件の残金決済に充てるという担保融資利用方法もある。
・所有不動産が売却出来ないと新規物件の購入代金が捻出出来ないため、不動産業者側は新規購入物件の残金決済日までに間違いなく不動産売却可能な金額設定をアドバイスするが、不動産所有者は少しでも高値での不動産売却を希望するので早期売却が出来ない可能性も出てくる。
・所有不動産にローン会社の担保権は設定されるが、新規購入物件との共同担保にすれば残金決済を気にすることなく新規物件が購入でき、不動産売却に関しても時間的な余裕が生まれるため金銭的に納得のいく不動産売却活動が可能。
監修
株式会社ABCサニー代表取締役
貸金業務取扱主任者
秋山容吉
株式会社ABCサニー代表取締役
貸金業務取扱主任者
秋山容吉
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