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中国人、外国人投資家富裕層による都心部不動産購入動向
2015/5/23中国人観光客をはじめとする外国人観光客による爆買いが各地で話題ですが、その購買力は不動産市況にも及びます。
主に中国人富裕層によるローンを利用せずに現金にて東京都心部の収益ビル一棟購入が目立っていましたが、最近では六本木や麻布、銀座といった繁華街のマンションやテナントオフィス1室のみの区分建物購入も増えています。
不動産の大小に関わらず、利益が見込めると思ったら即購入する中国人富裕層の勢いに乗って、例えば麻布十番近辺は坪300万円前後の区分マンション売買坪単価が倍額の坪600万円に上昇していたり、広尾の築40年のマンションが坪単価550万円で不動産売買取引されたという情報もあります。
商業地域の更地となると更に不動産地価が高騰しており、例えば麻布近辺の更地は坪単価500万円台にまで下落していましたが、ここ最近の不動産売買事例では坪単価1500万円で不動産売買取引されました。
中国人富裕層の不動産購入目安は、賃料収入が収益還元方式で利回り4~5%台を推移するかどうかです。
不動産担保ローン業者の担保物件収益還元方式利回り審査の基準が10~15%台、中国人富裕層からすると日本の都心部不動産はまだまだ割安感が先行していて、魅力的な投資先のようです。
しかし、中国人投資家が押し上げた不動産価格は銀行やノンバンクは担保評価額に適用しません。
融資に対する担保評価を高騰させるとデフォルトや不良債権化の債権回収不能のリスクが生じるからです。
更なる不動産投資を求めて、不動産担保ローンの利用を検討する在日外国人も増えています。その場合には永住権の有無はもちろん、金銭消費貸借契約書の貸し付け条件、貸出金利、返済方式の理解や抵当権設定契約証書の抵当権実行効力の認識は必須事項です。
署名捺印や日本語でのヒアリング等、日本人と同等の契約内容の理解が求められますので、不動産担保融資を検討されている在日外国人の方はご注意ください。
気になる事例VOL・142 は東京都港区在住の金子様。永住権のある外国籍の男性で43歳、東京都内で貿易商を営む法人経営者の方です。
事業資金として3年更新型、自由返済方式で1000万円の不動産担保融資希望です。
金子様が会社事務所として現在利用中です。
中古不動産購入時の銀行ローンが第1抵当権で4000万円設定されていて、残債務は3000万円あります。返済遅延や税金未納はありません。
不動産担保ローン審査対象物件は東京都港区麻布十番、東京メトロ南北線麻布十番駅より徒歩で約5分の近隣商業地域に位置し、近隣の中古マンション売買取引相場は平均で55㎡1LDKタイプ、築15年以内で6500~7000万円(坪406~437万円)前後です。
東京メトロ南北線と都営大江戸線の複数路線が利用可能な麻布十番駅は人気が高く、電車以外にも路線バスが各主要地域まで運行網羅されており利便性は非常に高いです。
人気の麻布十番商店街にも近く、大丸ピーコックやグルメシティといったスーパーも隣接していて買い物等も便利です。
六本木ヒルズや東京ミッドタウンといった複合施設もあり、高級住宅街として昔から高い人気を保っています。
売却活動すればすぐに売れるといった地域性や人気エリアの希少性から通常以上での不動産売買取引が可能と担保評価されました。
よって建物坪数16,63坪、建物坪単価410万円、総額6818万3000円と不動産担保査定評価しました。
第1抵当順位のA銀行の残債務3000万円に想定遅延損害金2年分の840万円を上乗せして、第2抵当順位で1000万円の不動産担保融資を実行しても不動産担保融資掛け目7割と担保融資上限額以内で問題ありません。
金子様には不動産担保ローン融資実行に必要な書類として決算書3期分、各種納税証明書3年分、A銀行融資残高証明書、事業計画書等をご用意いただきまして後日、融資金額1000万円、貸出金利9%、返済年数3年更新型、毎月々お利息のみ7万5000円お支払い、3年後一括返済方式という内容の不動産担保ローンが融資実行となりました。
・東京都心部の収益ビル一棟購入が主だったが、最近では主要繁華街のマンション1室のみといった区分マンション購入も目立つ。
・麻布十番近辺の区分マンションの坪単価が300万円前後から倍額の坪600万円台に、広尾の築40年のマンションが坪単価550万円台に、麻布近辺の商業地域の更地が坪単価500万円から坪1500万円台に上昇したケースもあり。
・不動産担保ローン業者は永住権のある在日外国人への担保融資も行っているが、永住権の有無はもちろん、金銭消費貸借契約書や各種契約証書の内容理解や認識は必須事項。
株式会社ABCサニー代表取締役
貸金業務取扱主任者
秋山容吉
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