不動産担保ローン情報ブログ
気になる事例
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私道持ち分がない接道の担保融資
2014/6/5不動産担保ローンの融資審査査定をする際に、不動産担保ローン審査対象物件に接道する道路の種別は不動産担保ローン融資審査の重要な要素のひとつです。主に公道接道、私道接道と分類されますが、私道接道の不動産の中で、私道道路持ち分を所有していないケースもあります。このようなケースの場合は、私道の通行許可を道路持ち分所有者に承諾してもらう必要があり、不動産担保ローンで融資実行をする際にも、道路持ち分所有者から承諾を得た道路通行許可証の提示が必須となります。近隣住民間の口約束のみで道路通行許可証が存在しない場合は、新たに道路通行を許可する旨を記した許可証を作成し、道路持ち分所有者全員からの署名捺印を要します。道路通行許可証の作成が困難な場合は、単独での建物再建築が不可能な不動産として取り扱われるため、銀行や大手ノンバンクの不動産担保ローン利用はほぼ不可能です。道路通行許可証の無い再建築不可能な不動産でも、一部ノンバンクでは不動産担保融資実行は可能となる融資事例もございます。
本日は道路通行許可証作成の同意を私道持ち分所有者から得られなかったため、再建築不可能な不動産でも不動産担保融資実行可能なノンバンクによる不動産担保ローンを希望されるお客様の事例をご紹介します。
気になる事例VOL・81 は千葉県習志野市在住の細野様。33歳の男性で、習志野市内で内装業を営む個人自営業の方です。
ライボー適用変動型金利返済方式で、300万円の事業者向け不動産担保融資希望です。
登記簿権利(甲区):細野様権利
登記簿権利(乙区):抵当権設定等無し
利用形態:居住用住宅
土地30坪 木造2階建て昭和40年新築 私道接道で私道持ち分無し 道路通行許可証無し
細野様が1人で居住
担保査定:不動産担保ローン審査対象物件は京成本線京成津田沼駅より徒歩で約10分の第2種低層住居専用地域に位置する。京成津田沼駅近辺には習志野市役所や大小商店等があり、生活環境は良好である。京成津田沼駅徒歩10分圏内の不動産土地取引平均相場は平均50~55万円で取引されている。不動産担保ローン審査対象物件は京成津田沼駅から徒歩10分以内と便利だが、自宅不動産の接道道路が私道で私道持ち分を所有していないため、民法上は私道通行権が無い。私道も舗装されておらず、植木等を私道上に放置している住民もいて車の進入も困難である。自宅不動産の駐車場利用が不可、単独での建物再建築が不可能な不動産なので通常土地取引相場での売買は不可能と判断。よって土地坪数30坪×坪単価30万円=総額900万円と不動産担保評価。建物再建築不可能な不動産なので通常の不動産担保融資掛け率70~80%よりも下限の不動産担保融資掛け率を採用しても33%と融資限度額以内であるため、300万円の不動産担保融資実行は特に問題無い。細野様には不動産担保ローン融資実行に必要な書類として確定申告書3期分、各種納税証明書、事業用車両購入見積書等をご用意いただきまして後日、融資金額300万円、貸出金利9%、返済年数10年、毎月々3万8000円お支払い、返済総額456万円という内容の事業者向け不動産担保ローンが融資実行となりました。
細野様も「私道所有者が高齢であったり、代替わりしていたりで道路通行許可証の作成は困難だった。事業用車両も購入できて良かった。」と安堵されてました。
気になる事例VOL・81 本日はこの辺で。
株式会社ABCサニー代表取締役
貸金業務取扱主任者
秋山容吉
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